ひかりはやはり他人からきらめきを奪うことを拒絶し、オーディションの勝利者となりながらそのまま学園から消えた。ひかり不在のまま進められる舞台の準備に華恋は身が入らない。きらめきを奪われなくてもひかりを喪失したことで華恋には舞台を続ける理由が見えなくなっている。
手慰みに英文のパンフレットを翻訳する中で華恋は舞台の幕が下りたあとクレールが塔に幽閉されたことを知る。華恋はオーディションへ続く扉まで走りバールで無理矢理こじ開けると、その先には長い階段があった。
階段を下りる華恋にイメージ上での仲間達がエールを送る。舞台で言えば歩くモーションをする華恋に対して、離れた場所にいる仲間達に順番にスポットライトが当たり喋るように。
ポジションゼロへたどり着いた華恋がひかりのスマートフォンを床から取り上げるとそれはチケットに変わる。ひかり一人だけがキャストされているその運命の舞台へ華恋は乗り込む。
ひっそりと何やかんや